発達障害と統合失調症は併発する?現役カウンセラーの体験を踏まえて

query_builder 2025/12/04
発達障害と統合失調症は併発する?現役カウンセラーの体験を踏まえて
001_幕張

発達障害と統合失調症が以前、併発した現役カウンセラーの体験談を通して、この障害との向き合い方、克服の仕方を考えていきましょう!


私の場合 | 発達障害と統合失調症の発症

002_海べり

当カウンセリングルーム代表の三船です。私の場合、発達障害といえる症状が出始めたのは、小学校の高学年の頃でした。不器用さが出てきて、野球をやっても三振ばかりとなってしまいました。休憩時間には鼻血が出て、止まらず困ったことが何度もありました。工作が好きだったのですが、器用に簡単な望遠鏡のようなものを作れていたのは小学校4年生くらいまでで、それ以降は、どんどん精彩を欠いていきました。私が何かがおかしいと意識したのはこの頃で、成績は良かったのですが、だんだん精神的な発育に自信が持てなくなっていきました。中学生になると、どんどん目立ちたがり屋になりました。落ち着いた性格ではなかったです。ADHDの症状が出てきたのでしょう。落ち着いて丁寧に ということが出来なくなっていきました。学校の勉強は、記憶力がそれなりにあったため、テスト前に勉強する ということでなんとかこなしていましたが、本当の学力は身についていませんでした。例えば、天候に関するラジオを聴いて天気図を作成するという課題があったのですが、さんざんでした。


高校生になると、しだいに目立たなくなり、人ともあまり話さなくなりました。というよりも話せなくなっていきました。だんだんと何事に対する意欲も低下し、3週間ほど不登校になることもありました。しだいに鬱になっていったのもこの頃だと思います。


大学生になると、なんのために勉強しているのか、なんのために生きているのか ばかりを考えるようになりましたし、もの凄い、頭痛を感ずるようになりました。魂の叫びのようなものだったと思います。それでもサークルに入ってなんとか活動していましたが、周りからは、バカにされるのがオチでした。完全に統合失調症の症状がでていたと思います。




発達障害と統合失調症は併発する?

003_内房

発達障害のうち、ADHD(注意欠如多動症)については、統合失調症と併発するというデーターが得られています。


『ADHDと統合失調症は、併発するケースもあります。海外の研究によると、統合失調症の方の約47%がADHDの検査で陽性であり、23%は両方の症状を持ち合わせていたと報告されています。』
訪問看護ステーションくるみ様のページより(https://kurumi.makecare.co.jp/column/schizophrenia-adhd-similar/)。


原因は、発達障害も統合失調症も脳内の神経伝達物質「ドーパミン」の不足や過剰によるものであることから、なんらかの影響で、ドーパミンの分泌に異常が起きていると考えられます。


実際、私の場合も病院では、「統合失調症」の診断を受けました。ですが、同時にイマジネーション能力、コミュニケーション能力、不注意といった、発達障害の症状ももっていました。




発達障害・統合失調症を治そうとする意識について

004_筑波山

発達障害や統合失調症の負の面としては、自分が障害を持っているということを自覚しにくい ということです。骨折や外傷などの場合、明らかに自覚できるため、それを治す方向に意識が向きます。発達障害や統合失調症の場合、自分が何か他の人と違うらしいと感じても、治さなければと思うほどの意識を持つことは、なかなか難しいのかもしれません。これは個人差があります。自分の場合、特に大学生の頃までは、まわりからいろいろ言われ凹んではいましたが、確かに治そうという意識にはなりませんでした。ある日、書店の棚で、自分の症状と似た症状がPTSDの一種だということを知ったのを機に、急に、このまま過去の傷でやられているだけではくやしい と思いはじめ、治したいと思うようになりました。しかし、当時(1990年代中期)は、統合失調症は精神病と言われ、偏見を持たれる時期でしたので、病院をたよるという気にもならず、ひたすら勉強して、頭を刺激するようにしました。




入院と服薬治療

005_野球場

症状の重さにもよりますが、統合失調症の場合は、入院するのもありかな と思っています。自分も3度入院しました。一番長いもので6か月ほどになるものもありました。しかし、病院は退屈です。そこで、主治医の許可を得て、一日2時間の勉強時間をもらい、勉強を続けました。記憶のチェックは、すでにこの頃には行っていました。SEの仕事をしていたので、覚えたいプログラムを覚えて、一文字の間違えもなく書く という作業を繰り返しました。頭は、固かったですが、この作業により、少しずつ、柔らかくなっていった実感があります。入院期間中は、朝も早く、消灯も早く、3度の食事も規則正しく取るので、生活のリズム感が戻ります。これが入院の一番いいところなのかもしれません。また、服薬も、職員さんのチェックが入りながら行いますので、しっかり行えます。これもいいところです。




社会との接点

006_野球場のそばの道

私の場合、大学院から社会に出てSEとして働きながら2度入院し、その後、職を変え、さらに障害者手帳をもらい、A型就労支援施設で働いたこともありました。また、最近の入院は、5年前になります。やはり、障害を負いながらも、社会との接点を持とうとした努力は、無駄ではなかったと思います。例え、通用しなかった という経験であっても、それは貴重な経験です。後で、振り返って考えて、こうすれば良かったのだと思う事ができます。また、就労支援施設での勤務の時は、午後2時には上がれたので、その後、勉強する時間がとれ、社会との接点を持ちながら、障害と対峙することができ良かったです。就労支援施設で働いている時に、やってみたいことが出来たので、そこを辞し、そのことに邁進しました。結果、その道での成功とはなりませんでしたが、その過程で、障害を克服することが出来、今、こうやってカウンセラーとしてやっていけています。この発達障害と統合失調症の克服というのは、難題ですが、出来ないことではありません。もし、このような障害のお持ちの方がいらっしゃったら諦めず、努力を続けて下さい。




障害の克服に向けて|様々な挑戦

007_広場

障害の克服に向けて行ったことは多々あります。大きく分けて4つ。記憶のチェック、イメージトレーニング、数学の勉強、ドラム(カホン)の練習 を行ったことです。



記憶のチェック

記憶のチェックは、最初は、複雑なプログラムを必死に覚えていましたが、くたびれてしまうので、最終的には、覚えたい、短い、会話で使えそうなキーワードを60個覚えるようにし、それを毎日30個ずつ思い出すようにしました。これを毎日行うことにより、固かった頭がこなれていき、徐々に柔らかくなり、頭の中にあった壁を破るきっかけを与えてくれました。




イメージトレーニング

イメージトレーニングは、障害を克服する後半で、導入した形になります。まずは、「一(イチ)」の漢字をくっきりイメージするできるかを行い、徐々に複雑な漢字に広げていきました。これも焦らず、毎日、少しずつでもいいから継続してこなすことが大事です。今でも、こころに留めておきたい文章を一日3文章ずつイメージするようにしています。いまでは、スラスラと文字をイメージできるようになりましたが、たまにゆっくりイメージするようにこころがけ、脳全体が使えているように感じれるよう努力しています。




数学の勉強

数学の勉強に関しては、自分は数学の大学院にも通っていたことがあり、やり方は分かっていました。あとは、身につくかどうか、障害が克服され、頭の中がクリアに明るくなるかどうかでした。この点では、数学の勉強は非常に役に立ったと思います。そもそも、大学初年度で恐らく統合失調症になった自分にとって、数学はかなりきつい学問でした。ですが、必死に勉強し、なんとか大学院に入学し、可能な限り勉強しました。しかし、周りからみれば勉強とは言えなかったかもしれませんが。背伸びをし、難しいことをすれば認められると思い、基本をすっ飛ばして、今でも難しいと思うことをやっていました。しかし、見る人から見れば、あきらかに無理があります。結局、学資もつき、30歳で一般のシステム開発会社に入社しました。その後も数学の勉強を続け、考えるということを必死にやりました。その甲斐があったのか、ある日、数学の勉強をしていると、頭の中のそれまで使われていなかった部分に血が流れる感じがし、一気に、殻を半分ほど破れた感覚を覚えました。その後も学習を続け、今に至ります。何はともあれ、自分でいろいろと考えをめぐらせ、論文を書いたりしたことが良かったのだと思います。




ドラム(カホン)の練習

ドラムは、大学生になった時に始めました。しかし、障害を持っていたためか、なかなか上手には叩けず、メンバーに迷惑をかけてばかりいました。その後、大学院に入り、基本の大切さを知り、多少は上達もしました。入社してからは、いったんドラムの演奏はやめました。その後、50を前にして、あるきっかけからカホンを、さらに再度ドラムを叩くことになりました。カホンにしてもドラムにしても、まずは基本の動きがあり、それを習得して、ある程度、自由に即興で演奏できるようになると楽しいです。それほど高くないシーケンサーを中古で買い、曲を入力して、それに合わせて演奏する練習を繰り返しました。再開した直後は、なかなかうまく叩けなかったですが、1年ほど続けると、徐々に体が馴染んできました。「決め」をきっちり覚えて、キレイに決めたり、フレーズを繋げてアドリブソロの練習をすると、頭の中の神経がつながっていく感覚が得られ、だいぶ社会性が養われたと思います。




その他の挑戦

他にも、イラストレーターで絵を描いたり、英語をやったり、お祈りをしたり、電子工作をしたりといろいろとやってみました。そのどれもが、ある一定の効果のあるものでした。集中して、こころの底から取り組んで、それを続けていけば、いつかは日の目を見ると思います。また、発達障害の方は、いろいろなことに挑戦され、脳のいろんな部分を刺激すると良いようです。農作業なども効果があると聞きます。




まとめ

008_広場_2

メンタル系の障害は、複合することがあります。そうすると、克服は困難になりあきらめそうになるかもしれません。ですが、私がそうであったように、「絶対に治してみせる」という強い決意(思い込みとも言えるものですが)のもと、いろいろなことにチャレンジし、続ければ、すこしずつですが、いつかは克服できます。皆さん、あきらめないで下さい。私の運営するカウンセリングルーム「ハーモニーオブソウル」でも、皆さんの克服のお手伝いをしております。ちょっと話だけ聞きたい でも構いません。何なりとご相談下さい。鋭意努力させていただきます。


お問合せ